残余財産の確定と、その分配-基礎知識

清算活動の最終的な目標は、残余財産の分配になります。
今回は、清算手続きにおける、残余財産の確定と、残余財産の分配に着目して、解説していきます。

残余財産の確定

残余財産は、不動産や有価証券などの財産を現金化し、さらに会社債務を弁済することによって確定します。
なお、この残余財産は、最終的には株主に帰属することになります。

残余財産の額

残余財産を計算するにあたっては、以下の点に注意する必要があります。

時価評価

不動産や有価証券などの財産は、時価で評価し、残余財産額とします。
残余財産の分お逢いは、通常金銭で行うのが一般的ですが、不動産や有価証券を現金化せずに、現物のまま、株主に分配するということもできます。

事後的費用の控除

残余財産が確定した時点から、清算結了までにかかるであろう以下の費用を予め見積もり、残余財産額から控除するようにしましょう。

・清算人の報酬額

・清算事務所の費用額(賃料・光熱費等)

・残余財産の分配のためにかかる費用額(株主との通信費・送金手数料)

・株主総会を開催するための費用額(招集通知の発送費用等)

・清算結了登記の際の登記費用(登録免許税・司法書士報酬)

租税債務の控除

残余財産確定事業年度についての、法人税等を控除します。

残余財産の分配

残余財産の分配は、原則として株主が保有する株式の株式数に応じた割合でしなければなりません。

 

 

 

 

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